こんにちは、ほんちゃん(@hmasa70)です。
津屋崎の新しいまちづくりの学校が終わった2日後の火曜日。
映像記録の作成のために学校に参加していた笑顔写真家のかとぅーんからメッセージが届きました。
糸島の地域づくりやまちづくりに係る人たちを取材して回りたいと。
かとぅーんは、「地域」・「こども」・「大切な人」にフォーカスをして、人と人を笑顔でつなぎ、日本中に笑顔を増やそうと全国を回っています。
まちづくりの学校初日のバーベキューの際、参加者仲間でかとうさんを誘致しようと“おらが地域自慢”を始め、私も糸島を散々自慢して案内しますとプレゼンした手前、断るわけには行きません。
しかし、学校終了後の翌週で時間がない上に土日。さらに知り合いが多く参加する伊都祭や落語会などが重なります。
糸島には工房や飲食店、農家など、まちづくりや地域づくりで活躍されている素敵な方々はたくさんいますが、これから注目してほしい人や地元の人を紹介したい。
そう思いながら、コンタクトを取っていると、図らずも糸島の「木」に係る人たちばかりと連絡がつきました。
期せずして笑顔写真家と糸島の「木」をつなぐ旅が始まりました。
初めに訪れたのが、雷山の麓で林業を営む吉村翼くんの家。
鶏舎やトラクターと1月に生まれたお子さんに囲まれながら、仕事や地域の話を伺いました。
翼くんは、祖父の田んぼを受け継いでいて、酒米として有名な山田錦のつくり手でもあります。
訪れたときは、ちょうど苗作りを始めるところでした。
彼は林業だけでなく、一般の人たちにも森を身近に感じてもらうために、「森の健康診断」というプログラムを行っています。
人工林の密植状況などを科学的に調べて、今後の手入れへと繋げる 取り組みです。
「森はエンターテイメントです」といいながら、森の魅力を語る姿には、2人とも引きこまれました。
ぜひ、森の健康診断の様子をみたいということで、次回会合の参加の約束をしました。
その後、糸島市が地元木材の利用促進を図る目的で作られたトンカチ館という木材加工所へ。
ここで、翼さんと同じ林業家の薦田さんに施設を案内してもらいました。
ちょうどその時、かとぅーんの宿を提供してくれた福井くんに会うという偶然。
彼は「住み開き」という形で、自宅を開放し、九大生が地元の中学生に勉強を教える寺子屋や地元の人たちが集まるおやじの会などをしています。
4月から前原南小学校近くに移り住んだため、新しい屋号の看板作成しているところでした。
夜は、その福井くんの「つなぎ家」で、かとうさんを囲んで話を聞く「えんがわサロン」を行いました。
このサロンはボクと福井くんが2ヶ月に1度程度開催しているもので、今回で8回目。
地域づくりに係る人を招いて、地元の人たちと交流をしています。
告知が3日前にもかかわらず、木工家具職人の山本さん、県産材の家づくりをしている加賀田さん、デザイナーの今村さんが参加してくれました。
木に係る仕事をしている人ばかりで、間伐材を使った作品づくりができないかなどと盛り上がりました。
次の日は、えんがわサロンに参加してくれた加賀田さんに、棟梁として建てた家を案内してもらいました。
場所は市内でも古い住宅団地。角を曲がると突如外壁のしっくいの白さが際立つ家が現れました。
家主さんにお話を伺うと、もともと奥さんの実家があったところに建て直し、3世代で住まれているとのこと。
加賀田さんの筆書きのチラシをみて惚れ込んだのだとか。天井が非常に高く開放感のある家でした。
お子さんたちが棟梁をおじいちゃんのように慕い、柱の落書きを見ながら、「10年経ったら、カンナかけて綺麗にしてやるけん」という会話を聞きながら、素敵な関係だなと羨ましくなりました。
帰りがてら、「ここは子ども達が明るくていいお施主さんなんよ。だけん、なんとか希望を叶えてやろうと思って仕事する。儲けはでらんけどね」
「でもお金の関係だけですぐに建ててくれという人とは仕事はでけんね」という棟梁の話を聞きながら、新しいまちづくりの学校でも話し合った「おかげさま」の視点を思い出しました。
今回の視察では、かとぅーんはほとんど写真を取っていません。しっかりとした信頼関係が構築されないと笑顔は撮れないそうです。
四季を通じて糸島を訪れ、関係を深めたいといっていました。
次回の予定は7月。それまでによい出会いの場をつくれるよう、今度は入念に準備したいと思います。