地域交流・体験

さるこいフェスタで大木町をさるく

さるこいとは「ぶらぶら歩く」

大木町のさるこいフェスタに家族で参加しました。

「さるく」とは昔の方言で「ぶらぶら歩く」という意味です。

お彼岸にお宮にお参りに来た方に、お菓子や料理を振る舞っていた「おこぼ(お弘法)さんまいり」をイメージしたイベントだそうです。

全長8kmのコースを参加者が自分のペースで自由にさるき、集落ごとにおもてなしを受ける内容になっています。

 さるこいフェスタのルートマップ

絵下古賀で団子と漬物のおもてなし

私たちがスタート地点についたのは10時半ごろ。

10時に一斉スタートだったようで、すでに会場には誰もいませんでした。

慌てて受付をした後、スタッフの車で最後尾まで送ってもらいました。

車中、たまたま一緒だった筑後市の女性は、大木町生まれだそうで、「ここは昔、料亭だったのよ」などと教えてくれました。

大木町のことをまったく知らないので、生活感のある話はとてもありがたかったです。

最初についた絵下古賀の集落では、お団子と漬物のおもてなしがありました。

ゆっくりしていきなさいと言われ、言葉通りにくつろいでいたのですが、最後尾の私たちが別れを告げると、後ろですぐに撤収作業が始まりました。

なんだが待たせてしまったようで申し訳ない気分になりました。

集落が工夫を凝らしたおもてなし

行程の途中には、掘割に飾り物があったり、ガードレールには地元の子どもたちの絵が飾られたり、いろんなもてなしがあります。

地元の歴史を書いた紙を配ったり、コマまわしなどの昔遊びの体験コーナーを設けている集落もあります。

それぞれの集落が工夫を凝らしておもてなしをしていて趣がありました。

大木町にはキノコの工場が多く、風向きによってはキノコの独特な匂いが漂ったり、い草の工場や収穫を終えたばかりのアスパラハウスが広がるなど、市街地にクリークが広がる柳川とはまた違った風景が見られました。

絵下古賀のおもてなし。獅子舞で頭を咬むと無病息災になるのだとか

堀割には川祭り飾りも

い草の加工所もありました

クリークの風景がいたるところで見られます

子どもたちはリアカーでケイトウを眺める

さるこいのコースは平坦な地形ですし、堀の景色の変化もあり、子どもたちも飽きずによく歩いてくれました。

ただクリーク沿いのケイトウが見どころの一つでもあったのですが、スタート地点から5kmぐらい離れており、子どもたちの疲れがピークになるポイントでもありました。

座り込んで動けなくなった子どもたちがアチコチにいて、それをリアカー部隊が救いながら進んでいきます。

子どもたちは、リアカーが楽しかったかはしゃぐ元気が回復していました。

親としてはだっこせずに済み、ほっとする一方、リアカーに合わせて移動するため、ケイトウをゆっくり見られないのは残念でもありました。

今回は初めての参加で、最後尾で焦りながらの「さるく」でしたが、集落の様子がよくわかりました。

欲をいえば、お宮などの地域のシンボルなどを紹介してもらいたかったです。

それでも地域自慢を外に発信でき、交流できる良い取り組みだと思いました。

参加者は地元や筑後市などの近隣の方々が多いようでしたが、地域に愛される取り組みとして続けてもらいたいです。

次回は寄り道もしながら、意外な発見や出会いを楽しみたいと思います。

ケイトウとリアカーに乗る子どもたち

ほんちゃん(本田正明)

地方生まれ、地方育ちの40代子育てフリーランス。都市計画の専門家ですが、地場企業や大学、自治体と公民学連携プロジェクトに携わっています。学生たちと農漁村での地域づくりやソーシャルビジネスを展開中。フィールドワーク大好き。福岡県糸島市在住。九州産業大学非常勤講師。

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