フリーランス

地域でフリーランスになる前に準備すべきこと

こんにちわ、ほんちゃん(@hmasa70)です。

地方でフリーランスとして独立開業したいけど、何から手をつければいいかわからないということありませんか?

特に子どもや家族がいると、独立して本当に養っていけるのだろうかと不安になったりもします。

ボクもそんな1人。

独立や開業には不確定な要素が多すぎて、なかなか決断できないものです。

収入はどうなるかわからないので、不安をまったくゼロにすることはできません。

ただ、独立までのプロセスを可視化すれば、少しは悩みや不安を軽減できるかも。そう思ってボクが独立までに取り組んだことを書きました。

地方でボクと同じようにフリーランスでの開業に悩む人の参考になれば幸いです。

小さく実践しながら準備を始める

そもそも会社を辞めて独立を考えはじめたのは退職半年前のこと。

仕事をしながら、夜や週末は事業構想や営業戦略を考えていました。

当初は空き家を活用した民泊事業を始め、コンサルタント業を副業にと考えていましたが、簡単にはいきません。

そのあたりの事情は下記を参照。

なぜ地域フリーランスになる道を選んだのか

2018年5月25日

事業は実際に動いてみないとわからないことは山ほどあります。

計画を綿密に作り込むよりは、小さくても動かす方が気づくことが多いし、リスクヘッジになります。

当初想定していた民泊事業も、学生と合宿して自分も一緒に泊まったり、地元の人に部屋の清掃をお願いしたり、事業者に改修の相談をしながら組み立てていました。

そのおかげで初期投資が大きくなりすぎることや、地域とボクの物理的な距離感が問題なのがわかってきました。

「ローカルビジネスの実践を通じて地域に貢献する」という自分の行動規範を実現できないのは正直痛い。

でも今回の事業が「無理のない範囲で楽しめる」ことだろうかを自分に問うと、答えは「ノー」でした。

決断や行動するために、自分なりの規範やルールは勢いにまかせて失敗しないためにも大事です。

とはいえ、関係をすべてリセットしてあきらめたのではなく、学生の合宿利用などで関わり続けることで、次のチャンスを狙っています。

事業計画はコンセプト・営業・資金の3つを考える

実践は重要ですが、事業計画がまったくいらないというわけじゃありません。

ボクは、①コンセプト、②資金計画、③営業戦略の3点で重要だと思っています。

それ以前にそもそも個人事業主のことがわからない、予備知識がないという人は、以下の本がオススメです。

Kindleだと99円と激安ですが、最低限の準備はこれで十分。

1つだけ技術的な問題にふれると、法人と個人事業主のどちらを選ぶかは悩ましい問題です。

ボクも信用面と節税面から相当悩みました。

結論からいうと、①当面は節税が必要な稼ぎにならないこと、②コンサルタントは初期投資がかからないこと、③個人の信頼で仕事の依頼がすでに複数あったこと、以上の3点から個人事業主を選択しました。

事業コンセプトをつくる

事業計画で何より大事なのは事業コンセプトです。

慣れていないと「世界の環境問題の解決したい」といった壮大なコンセプトになりがち。

でも安易にコンセプトを決めると、具体的な行動に落とし込む際にブレ幅が大きくなります。

上記のコンセプトだと、エネルギーやゴミ問題、土壌汚染など個別のテーマが膨大で選べない、または手を広げすぎてしまうということになりかねません。

むしろ、自分のアイデンティティと直結した身近なテーマがブレにくくていいと思います。

ボクの場合だと、「子どもたちの故郷を創る地域づくり」が事業コンセプトです。

なぜ、それが自分のアイデンティティなのかは、プロフィールに書いているのでよかったら読んでください。

プロフィール

2018年2月1日

昔のままではなく、地域の歴史や良さを活かしながら新しい暮らしやなりわいを生み出したい、そういう思いから、屋号も「暮らしとなりわいづくり研究所」としました。

コンセプトをきちんと立ち上げた上で、

  • ローカルビジネスの実践を通じて地域に貢献する
  • 無理のない範囲で楽しめることをする
  • 地域との関係を絶やさない

などの行動規範も決めておくと、決断する際や活動を見直す際の基準になりとても楽。

逆にしっかりと事業コンセプトを立てておかないと、事業や経験が積み重なっていきません。

コンセプトや規範を持っていれば、たとえ事業収入が不足してアルバイトをしないといけなくなったときでも、コンビニの店員とかではなく、農家の手伝いや民泊の清掃スタッフになろうといった考えが出てくるはずです。

資金計画は大枠を把握する

資金計画は、①収入と②支出、それと③資金繰り(キャッシュフロー)を考えます。

収入は高めの目標で新規チャレンジを組み込む

フリーランスはサラリーマン時代の2倍は稼がないといけないといわれます。

でも会社より管理費がかからないので、そこまで気にする必要はないかなと。

ただ、ボクは自分が稼げる金額、必要な金額より2割ほど高い目標を掲げています。

収入は水物なので何が起こるかわかりません。

ジリ貧にならないよう、リスクヘッジも兼ねて2割くらいは新しいことにチャレンジしようという思いを込めています。

支出は「経費+生活費+税金」

個人でコンサルティング業務を行う場合、自宅を事務所にすれば経費はあまりかかりません。

むしろ日々の生活費の占める割合が高いくらい。

4人家族で月30万円程度として、年間500〜600万円弱は確保しておきたいところです。

最後に意外とバカにならないのが、税金関係です。住民税、所得税、健康保険料、国民年金などありますが、ざっくり100〜120万円ぐらい。

全部合せて年間700万円ぐらいはかかる計算になります。

家事按分などの経費や青色申告による控除などによって、税金はもっと下げられる可能性はありますが、住民税などは前年度の所得で額が決まるので、初年度は多めにみた方が間違いがなさそうです。

資金繰り

意外と見落としがちなのが、資金繰り(キャッシュフロー)です。

収支以上に定期的に気を使っておかないと、来月の入金前に今月の生活費が枯渇するなんてことが起こります。

開業当初は支出が先行するので、当面の生活費(半年分)ぐらいは準備しておきたいところ。

個人事業主の仲間と話すと、金融公庫に融資を受けたという話をよく聞きます。

ただ、これはあくまで店舗の開業費や運転資金が融資対象なので、生活費には使えません。

独立する前に預貯金を貯めて準備したり、親や親戚に借り入れするのが一般的みたいです。

他にも業務契約を月払いや分割払いにしてもらうなど、キャッシュが枯渇しないためのリスクヘッジは必要だと思います。

オンラインサロンやブログを活用した営業戦略

ボクのような地域やコミュニティに関わる仕事は、いつ相談を受けるかほんとうにわかりません。

知り合ってから10年以上経ってから手伝ってほしいといわれたり、自分が想定していない内容の相談も受けることもたびたびあります。

定期的に情報発信を行ったり、コンタクトを取るなど地道なネットワーク活動や営業活動が不可欠です。

ネットワーク活動にも「新規開拓」と「維持」の両方の視点が必要で、ボクの場合は、facebookを維持、Twitterを新規開拓として使っています。このブログはよりコアな人向けに、維持と新規開拓の両方を兼ねて発信しています。

地域づくりには若い人の意見や参加を求められることも多いので、最近人気があるオンラインサロンに参加してやる気のある若手とつながることも面白いかもしれません。

ただ、まだ地方まで活動を展開しているサロンは少ないので、ボクはネットワーク活動というよりは、若い人の感性やトレンドを知ろうというマーケティング感覚で参加しています。

オンラインのことを中心に話しましたが、地域でネットワークを新規開拓しようと思うとアナログの方がはるかに有効です。

営業戦略の視点ではありませんが、下記の記事がアナログのネットワーク開拓の参考になると思います。

移住者が「地元と知り合いたい!」ときの4つのコツ

2018年3月12日

さいごに

以上がボクが独立開業までに取り組んだ準備の概要です。

石橋を叩いて渡るタイプなので、時間をかけすぎている感があるかもしれません。

思いついたらすぐ行動し、短期間でネットワークもどんどん広げている人をみると、そのフットワークの軽さが羨ましくなることもあります。

でも、自分には自分なりの良さがきっとあるはずです。

大事なのは他人のやり方を外側だけマネるのではなく、自分の頭で考えて自分に合ったカタチにカスタマイズしていくことだと思います。

地方にはまだまだポテンシャルと可能性が残っています。そう思って地域に関わりはじめた人たちもきっと多いはず。

ボクはそういう思いを持って独立した人たちのネットワークもいずれつくりたいと思っています。

興味、関心がある方はご一報いただけるとうれしいです。

地方や地域で独立開業の準備をしている人の参考になれば幸いです。

フリーランスとして働きはじめて1ヶ月で気づいたこと

2018年7月16日
ほんちゃん(本田正明)

地方生まれ、地方育ちの40代子育てフリーランス。都市計画の専門家ですが、地場企業や大学、自治体と公民学連携プロジェクトに携わっています。学生たちと農漁村での地域づくりやソーシャルビジネスを展開中。フィールドワーク大好き。福岡県糸島市在住。九州産業大学非常勤講師。

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