地域交流・体験

紅葉の秋に、山でキャンプを初体験

こんにちは、ほんちゃん(@hmasa70)です。

フリーランス仲間と一緒に、紅葉が見ごろの山にキャンプにいってきました。

そもそものきっかけは、ボクが「みかん畑をキャンプ場に利用できないか」と相談したこと。

土地利用が限定される農村集落で、リスクや元手をかけずに何か始められないかと思いついたのがキャンプでした。

話をするより体験した方が早い、ということでさっそく行動。

とはいえ、「秋にキャンプに行って大丈夫か?」と不安がよぎります。

でも、キャンプ好きにとっては秋がベストシーズンなんだとか。

だまされたつもりで、参加してきました。

結果は、秋キャンプ最高!

焚き火のありがたさや料理の美味しさを感じる、とてもいいキャンプでした。

でも、夜の寒さはちとツライ……。

子どもたちにはちょっと厳しいかもしれません。

やはり何ごとも良い面と悪い面があります。

初心者向けのキャンプ場をするなら、夏場が基本だと気づくいい機会でした。

学びも多かったので、備忘録も兼ねて体験報告をしたい思います。

これから秋のキャンプにチャレンジしてみようと思う人にも参考になれば幸いです。

なぜ秋キャンプが最高か

訪れた場所は、佐賀県佐賀市富士町の北山キャンプ場。

福岡市の中心部から1時間半ぐらいの山の中にあります。

車窓からの紅葉の眺めは美しく、到着前からすでにテンションはかなり高め。

せっかくなので、仲間に秋のキャンプの魅力を挙げてもらいました。

【秋のキャンプの魅力】

  • 景色が綺麗
  • 空気が澄んでいる
  • 人が少なくて静か
  • 虫がいない
  • 焚き火のありがたみを感じる
  • 根菜類やスープがうまい

キャンパーも2人いれば、意見もいろいろです。

夏場のキャンプだと、カブトムシ取りなどの楽しみがある一方で、蚊に悩まされます。

焚き火でバーベキューをしようにも、猛暑で外に立っているだけでもつらい……。

その分、ビールが美味しかったりするんですが、食材の腐りやすさも気になったり。

秋だとそうした悩みが少なく、食材も豊富。

気温が下がっているので、刺身やカルパッチョなどもできそうです。

一方で水遊びもできないので、子どもたちの遊びは限定的。

実際に子連れのキャンパーも複数みかけましたが、火起こしや料理を一緒に楽しめないと退屈しそう。

ゲーム機を持ち込むのも味気ないので、子連れの場合は工夫が要りそうです。

ボク個人としては、紅葉を見られただけで最高のスタートでした。

補足
北山キャンプ場については、下記サイトが詳しいです。

会場は無料で使えますが、申込みが必要です。

https://camp.tabinchuya.com/saga/hokuzan.html

秋のキャンプは防寒具が必修

秋のキャンプで何が大変か、と聞かれたら、それはもう防寒対策。

仲間にも「相当寒いので覚悟しておいてください」と言われました。

とはいえ、キャンプ初心者のボクは、何を準備したらいいのかすらわかりません。

とりあえず、寝袋は必修ということで条件を整理してもらいました。

【寝袋の条件】

  • 使用限界温度は0℃ぐらい(今回の場合)
  • 足が動かせる封筒型が楽
  • コールマンやロゴスがお手頃

ネットだと間に合わないので、近くのショッピングモールに駆け込み、以下の商品を購入。

6100円というリーズナブルさと、2つ連結させれば、子どもと一緒に使えそうというのが決め手でした。

寝袋が購入でき、ホッと一安心していると、店員さんから「使用限界温度って、服を相当着込んでの温度ですからね」と一言。

上着を脱いで寝られるぐらいに思っていたボクにはかなりの衝撃でした。

危うく寒さで凍える夜を過ごすところ。

ということで今度は、防寒着探しの開始です。

しかし、これからキャンプを頻繁にするわけでもないので、あまりお金をかけたくはありません。

調べてみると、作業着を売っているワークマンが最近、アウトドアに力を入れていることを発見。

近所の店舗にさっそく飛び込みました。

店内に入ると、以前は現場のオッチャンしかいなかったのに、若い夫婦がいたりします。

作業着は端っこに追いやられ、メインはアウトドアの防寒着。

よくみるとデザインもかなり頑張っています。

時代は変わるものです。

昔、ダウンジャケットを着て焚き火に当たり、火の粉で穴ボコだらけにして、嫁にこっぴどく怒られた苦い経験が……。

同じことを繰り返さないよう、フードと防水性が高いアウターとズボン、保温性の高いインナー上下と靴下を購入しました。

全部合わせて8,000円ちょっと。

相当リーズナブルな上、ストレッチ性が高く、めちゃくちゃ丈夫です。

冬場の農作業用の防寒着も探していたので、一石二鳥でした。

補足
近くに店舗がない人には、オンラインショップもあります。

余談ですが、キャンプのときは、インナーにダウンベストを着るといいみたい。今回参加した3人とも同じ考えでした。



秋のキャンプの命は"薪”

15時すぎに現地につき、まずはテント張りからスタート。

テントは友人が大人3人が寝られるものを準備してくれました。

すぐに寝られるように寝袋までスタンバイします。

この時点で、肌寒さを感じるくらいなので、ほんと防寒着はしっかり持ってきてよかったと痛感しました。

 

 

テントができたら、今度は焚き火の準備です。

キャンプをしてみて気づくのは、準備の大切さと大変さです。

今回はお玉を忘れたのですが、後続隊がなんとか100均ショップで購入することができました。

田舎に行くほど購入手段がなくなり、時間のロスが多くなります。

「手ぶらでキャンプ」が流行るのもうなずけます。

特に焚き火の「薪」の準備はとても大切。

薪がないと料理はおろか、夜間の暖を取ることもできません。

現地調達しようなんて考えていたら、痛い目に合います。

ボクらも足りないときのために、予備の木材を山で探しましたが、細すぎたり、朽ちたりしていてほとんど使い物になりませんでした。

とはいえ、どれくらいの量があれば足りるのか、どこで調達すればいいのかなど、素人には全然わかりません。

このあたりは経験者がいないと難しいと感じたポイントでした。

焚き火とともに過ごすゼイタクな時間

テントと火の準備ができるとようやく一段落。

焚き火を囲みながら、湧いたお湯で一杯のコーヒーを飲む。

この何気ないひとときがなんともゼイタクです。

パチパチと火が弾ける音が森に響く。

誰もしゃべらず、火を見入ってしまう。

そんな落ち着いた時間がしばらく流れました。

 

料理はというと、これもありがたいことに仲間が準備してくれました。

湯豆腐に豚汁、ヒラタケのバター炒めなど、普通のバーベキューとはちょっと違います。

ご飯は土鍋で炊くほどのこだわりよう。

火加減を気にするあまり、ガスコンロまで持参していたのには逆に驚き。

おかげで最高の晩ごはんをいただきました。

 

夜がふけてからは、朝どりのネギやソーセージ、マシュマロを焼きながら、お酒を飲むというゼイタク。

食が進むので、一升瓶がすぐに空になりました。

でも寒さのせいか、まったく酔った気がしません。

日が落ちると一気に寒さと静けさが増し、なんだか空間が狭くなったような感じがします。

ボクらが火を囲む距離もだんだんと縮まり、時間を経ることに焚き火のありがたさが増していく。

こんなに長い時間、火と向き合ったのは生まれて初めてかもしれません。

なんだか原点回帰したような気分。

キャンパーで焚き火の魅力を語る人は多いのですが、この良さを言葉で伝えるのは難しい。

ほんと体験して感じるしかないのだな、と思いました。

葉っぱが地面に落ちる音で目覚める朝

朝は落葉樹の葉っぱが、地面に落ちる音で目覚めました。

それくらいしか音がない世界。

秋の山はほんとうに静かです。

テントから出ると、二人が火の準備をしながら「いびきが聞こえたんで、寝れているだなと安心しました」と声をかけられました。

マクラを忘れたり、地面の凹凸でカラダは少しこわばっていたけど、なんとか寝れたようです。

ワークマンの靴下やインナーの保温性が予想以上に高くて助かりました。

朝食も友人が用意してくれた手作りベーコンと目玉焼き。

前日の残りの豚汁とご飯でいただきました。

昨夜は山ほど食べたのに、それでもご飯を3杯食べられました。

寒さでカラダが求めているんですよ、といわれましたが本当にそうかもしれません。

ゼイタクな時間をいつまでも味わいたくて、お昼近くまでキャンプ場で過ごしていました。

大人向けの秋キャンプ

秋のキャンプは、静かな環境や食の魅力の魅力がある反面、娯楽の少なさや寒さの厳しさがあります。

楽しみ方が内面的、精神的なので、ちょっと大人向けです。

宿や温泉と組み合わせたりすれば、子どもたちも楽しめるかもしれません。

でもやっぱり家族を連れてくるには、まず夏の海辺のキャンプかなと思っていると、

「春は川で釣った魚を焼きながら、キャンプできますよ」という魅惑のお誘いが。

来春もキャンプにチャレンジしていそうです。

シーズンがいいか、悪いかもありますが、それ以上にキャンプに誘ってくれる友人や仲間が大事だと気づいた秋のキャンプ体験でした。

ほんちゃん(本田正明)

地方生まれ、地方育ちの40代子育てフリーランス。都市計画の専門家ですが、地場企業や大学、自治体と公民学連携プロジェクトに携わっています。学生たちと農漁村での地域づくりやソーシャルビジネスを展開中。フィールドワーク大好き。福岡県糸島市在住。九州産業大学非常勤講師。

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