こんにちは、ほんちゃん(@hmasa70)です。
太宰府天満宮といえば学問の神様、菅原道真が祀られているところ。
ボクも学生のころ、大学の合格祈願でお参りした記憶があります。
とはいえ、「鷽替え(うそかえ)」のことは地元の人も意外と知りません。
毎年1月7日に開催され、一般参賀者が参加できる珍しい神事です。
参加者のうち、6人ほどが純金のうそをもらえる宝くじの要素もあったり。
我が家では子どもたちもお気に入りで、参加が恒例になりつつあります。
どんな行事なのか、その様子をお知らせしたいと思います。
そもそも、鷽(うそ)とはウグイスのこと。
木彫りの鷽である木うそを「替えましょ、替えましょ」の掛け声とともに、暗闇の中で参加者同士が交換しあう一風変わった行事です。
太宰府天満宮の公式サイトをみると、鷽替えの意味として、
知らず知らずのうちについたすべての嘘(うそ)を天神さまの誠心に替え、また、これまでの悪いことを嘘(うそ)にして今年の吉に取り替えるという意味があります。
太宰府天満宮公式サイトより
と書いてありました。
木うそを自分のついたウソと見立てて、循環させて浄化するのでしょうか。
なんだかマネーロンダリングならぬ、うそロンダリングのような奇妙さがあります。
菅原道真を祀った天満宮でのみ開催される特殊な神事のようです。
鷽替え神事が行われるのは1月7日の18時から。
それに先がけ、17時から木うその授与(初穂料1,000円)が行われます。
一体一体、丁寧に手作りで彫られた木うその数は毎年1000体もあるのだそう。
よくみると、大きさもかなり違っていて、それぞれ個性があります。
子どもには、木うそそのものが可愛くて人気です。
とはいえ、神事の間に数十回も交換するので、どれが手元に残るのかは誰にもわかりません。
それもこの神事の魅力であり、面白さでもあります。
鷽替え神事は、毎年新しい木うそでないと参加できません。
その理由の一つとして、鷽替え自体がクジの要素を兼ねているからです。
購入した木うその裏をみると一体一体異なるキーワードが……。
18時を迎えるとともに、灯りが消え、鳴り響く太鼓の音。
「替えましょ、替えましょ」とお互いに声かけあいながら、木うその交換が始まります。
何十回も交換していると、しばらくして再び灯る明かり。
木うその交換が止まると、巫女さんが太宰府天満宮にまつわるエピソードを話ながら、金うその当選キーワードを読み上げます。
当選キーワードが書かれた木うそをタイミングよく持っていた人が純金うそが授与されます。
毎年、金うそを目当てに参加している人もいるみたい。
当選者は巫女さんからインタビューを受けるので、居住地や参加回数なども分かったります。
ブラタモリをみて、栃木県から参加した人が当たったりしていました。
実は、我が家も一度金うそが当たったことがあります。
当てたのはボクではなく、息子でしたが……。
金うそに当選すると、巫女さんからインタビューを受けたのち、本殿を参拝させてもらえます。
その後、賞状とともに純金のうそを授与されます。
自宅に戻って金うその重さを量ると15グラムぐらいありました。
当時のレートで7〜8万円くらい。
ずいぶん立派なお年玉となりました。
いつか経済的に困ったときには役立てようと大切に保管しています。
ボクがこの神事を面白いと感じている要素がもう一つあります。
それは参賀者たちとのコミュニケーション。
まったく見ず知らずの人たちと、突然モノを交換する機会なんて、めったにありません。
「替えましょ」といいながら、笑顔で木うそを交換するだけで、なんだか元気をもらえます。
周りの人たちからも「楽しいね」「なんか面白いね」という声が聞こえていました。
うそを浄化するだけではなく、参賀者の心も軽くしてくれるようです。
興味を持った人は、ぜひ参加してみてはいかがでしょうか。