コンサルティング

地域づくり・まちづくりの参考サイトまとめ

こんにちは、ほんちゃん (@hmasa70) です。

地域づくりやまちづくりに関わる際、事前にできるだけ地域の情報を集めることが重要です。

地域の状況を踏まえてから現地に入ると、見え方も違ってくるもの。

最近はネットで簡単に入手できる情報サイトも増えてきました。

ボクが地域に関わる際、事前に行っていることを紹介します。

地域づくりやまちづくりに興味ある人は参考にしてください。

なぜ地域づくりの事前準備が必要か?

そもそもなぜ、事前に地域情報を集めるのでしょうか?

ボクは地域づくりの仮説を立てるために必要だと思っています。

地域に関わるプロセスは、以下のような流れです。

    【地域づくりのプロセス】
  1. 情報収集
  2. 仮説を組み立てる(考え、プロジェクト)
  3. 現場での検証
  4. 考え・プロジェクトの再構築
  5. プロジェクトの実践

経験豊富な人であれば、①、②のプロセスを飛ばして、③から入る人もいるかもしれません。

でも、地域性を踏まえたプロジェクトや事業を提案しようと思うと、①と②の手順を踏まえた方が、考えやアイディアをより深められます。

準備せずに地域に関わると二度手間になることも少なくありません。

遠い地域だと交通費や時間のコストもバカにならなかったり。

ボクはプロジェクトや事業の提案も、仮説段階からできるだけ早く行います。

地域の反応や関心をみながら、地元と一緒に構築していきます。

ただ、最初のアイディアに縛られすぎないことも重要。

③の現場の検証を踏まえて、柔軟に対応していくことが求められます。

歴史から地域を知る

事前準備で最初に調べるのは、地域の歴史です。

簡単な概要は市役所のホームページやWikipediaなどにありますが、地域づくりには不十分。

まずは地名辞典や地誌などを使って地域の状況を把握します。

調べるポイントとしては、地域が発展してきた背景や変化を知ること。

地形的な条件などから、交通の要衝という地域の性格や特性を把握したり、周辺地域との関係性を頭に入れます。

【調べるポイント】
  • 地域形成の背景・変化
  • 地域の性格・特性
  • 周辺地域との関係性

地域に足を運べるのであれば、自治体が編纂している郷土史もオススメ。

どの市町村も図書館にいけば、だいたい置いてあります。

新しいものより、合併前の旧自治体のものの方がより細かく地域の話を網羅できます。

ボクは角川日本地名大辞典をよく使います。各都道府県があり、中古でブックオフなどでもよく見かけるので、自分の都道府県版ぐらいは所有しておくと何かと便利です。

統計情報から地域を知る

歴史情報はまだまだアナログ中心ですが、統計情報はデジタル化が進んでいます。

特にRESAS(地域経済分析システム)はかなり便利です。

市町村単位であれば、人口や産業などの情報が一元的に入手できますし、他の地域との比較も可能。

RESASの使い方については、無料で学べるオンライン講座があります。(要登録)
『よくわかる!RESASオンライン講座 ~地域をデータで見てみよう~ 』

とはいえ、校区や集落単位などの細かな分析は行なえません。

国勢調査の小地域集計や自治体ホームページなどから校区別のデータ(住民基本台帳など)を活用します。

ただ、市町村単位と比べて情報量はかなり少なめです。

国勢調査などの政府関係の統計はe-Stat(政府統計の総合窓口)に集約されていますので、参考にしてください。

ただ、統計の種類や分類項目が多すぎるので、初めは戸惑うかも。

まずは、他の報告書や本などで使われているデータを探すところから始めてみるといいでしょう。

地図情報を調べる

地図情報は、Google Mapやストリートビューでかなり詳細にわかるようになりました。

Google Earthを使えば、距離や面積なども測れます。

現地調査の下見だったり、現地の状況の再確認に使えて非常に便利です。

とはいえ、地域づくりの場合、災害や土地利用の状況、過去の状況なども知りたいもの。

都市部あれば埼玉大学教育学部の研究室が提供している今昔マップというサイトが使えます。

2画面で国土地理院の地図や航空写真などを年代別に比較しながら見ることができるので、地域の変遷を面的に把握できて重宝します。

今昔マップで該当しない農山漁村エリアの地図情報を知りたいと思えば、地理院地図(電子国土地図)だったり、地図で見る統計(jSTAT MAP)が便利。

過去との比較などは簡単にできるようになりました。

ただ、残念ながら土砂災害区域などのハザードマップは重ねられないみたい。

統計情報を扱う総務省と国土数値情報を扱う国土交通省がもっと連携してほしいです……。

ハザードマップや用途地域などの情報は、国土数値情報ダウンロードサービスに網羅されています。

ボクは、これを無料のGISソフト(QGIS) を使って分析しています。

正直、ここまでくると専門的で利用のハードルが高い……。

ただ、ボクが地域づくりに関わりはじめた20年前は、GISのソフトだけでも20万円近くしました。

今は技術さえ身につければ、無料で利用できます。

環境は劇的によくなっているので、クラウド上で簡単に作業できる日もすぐにやって来そうです。

おわりに

以上のように地域に関わる際、事前に調べられることはかなりあります。

ボクも調べ直してみて、改めて地図情報がずいぶんと入手しやすくなっていると感じました。

専門家として丁寧に細かく分析するには物足りなさを感じますが、初動の情報収集には十分です。

むしろデータそのもののよりも仮説の構築や、地域とのコミュケーションの重要度が高まっています。

下調べをきちんと行えば、地元の人などへのヒアリングもより深い話ができ、信頼関係の構築にも役立ちます。

地域づくりにこうしたデータを役立ててもらえれば幸いです。

ほんちゃん(本田正明)

地方生まれ、地方育ちの40代子育てフリーランス。都市計画の専門家ですが、地場企業や大学、自治体と公民学連携プロジェクトに携わっています。学生たちと農漁村での地域づくりやソーシャルビジネスを展開中。フィールドワーク大好き。福岡県糸島市在住。九州産業大学非常勤講師。

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